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税務調査が入ったら
起業家支援に命を燃やす会計士の梅川です。
税務調査は日本全国の法人に対して毎年約5%の法人に行われます。ということは約20社に一社ということです。
基本的に赤字決算の会社より黒字会社のほうが、調査は入りやすいようです。
日本では現在約70%の法人が赤字決算なので、黒字会社にはかなり高い確率で調査が入ると思ったほうがよさそうです。
と言って、赤字決算にすると今度は銀行融資が受けにくくなるので痛し痒しといったところでしょうか。
税務調査は、新設したばかりの法人に入ったという話はあまり聞きません。
と言って安心できません。
設立3年目に調査に入り、まとめて過去3年分を調べるようです。「最初は経理処理もなれないから仕方いですね」と同情の言葉をいただきながら、追徴税金はしっかり取っていきます。
税務調査は、通常顧問税理士がいる場合は、顧問税理士に調査に行く旨の連絡が入ります。
この時、日程が合わなければ、延期してもらうこともできます。
これは、実話ですが、税務署の調査希望日がたまたま会社の事務所引越しの日に当たってしまいました。
引っ越しの前後は、会社の中もかなり混乱するので、一か月伸ばしてほしいと申し込みました。
それがちょうど7月で税務署の人事異動のシーズンにあたり、調査担当者も転勤となり税務調査も取りやめになりました。
ただし、翌年はしっかり別の方が調査に来ましたが。
税務調査に来ると、必ず手ぶらでは帰らないから、早く終わらせるためには、お土産が必要だといううわさがあります。
これは、完全に都市伝説です。
何も出てこなければ、調査官は黙って帰っていきます。
これで調査官の人事査定が悪くなるわけではありません。
調査官のノルマは、追加で徴収した税金の金額ではありません。
調査に行った法人の件数です。
だから調査が無意味に長引くのを嫌がります。一社でも多く調査に行きたいからです。
そのため指摘事項が複数ある時は、こちらが受け入れやすいように、これとこれを修正申告してくれれば、あとの事項は目をつむります。というような交渉を持ちかけてくることがあります。
社長も忙しいですから、仕方がない、その条件で飲みます。といわれる方も多いです。
しかし、本当に納得がいかなければ、とことん妥協せずに戦うのも一つの手です。
あまり粘ると、調査官の印象が悪くなって、毎年調査に来るようになる、という話も聞きます。これも都市伝説。
全くそのような事実は、ありません。
最後まで妥協しないで修正申告に応じなければ、税務署は、税務署長の権限で更正の処分をすることになります。
更正は、お役所の権限の行使ですから、税務署内部の手続きが煩雑で面倒なものです。時間もかかります。だから調査官は更正を嫌がる傾向があります。
しかも修正申告でも更正でも税金の金額は変わりません。
ですから、本当に調査官の指摘に納得がいかない場合は、修正申告に応じず、更正してくれるのを待つのも一つの考え方です。
しかし、結論じみたことを言えば、税務調査で指摘を受けるような経理処理をしないことが大切です。
本日もお読み頂きましてありがとうございました。
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