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会社のお金で息子に車を買った!
起業家支援に命を燃やす会計士の梅川です。
今月は、税務調査真っ盛り、うちの事務所でも2社に調査が入ります。
ある程度もうかっている会社では、何かしら爆弾を抱えているものです。
数年前のある会社での税務調査でのことです。
その会社は社長が一人、従業員のいない会社でした。
しかし帳簿上、車両が2台存在しています。
さっそくそのことを調査官に聞かれました。
「営業車は一台あれば十分でしょ。なんで2台あるの?」
社長は正直に答えました。「大学生の息子が使っているんだよ。」
あーあ、言っちゃったよ!
もちろん、息子さんは会社の社員ではありません。
これは、悪くすると車両一台分会社から息子さんへの譲渡、もちろん対価をもらっていませんから、税務上では、「寄付金」となり、ほとんど損金では処理できません。
一方、車をもらった息子さんはただでもらったのなら、その分所得税がかかります。
社長に事情を伝えると慌てて、調査官に前言を撤回、あくまでも営業車両であることを主張。後日修正申告にも応じませんでした。
結果はどうなったか。
税金とれるものならとってみろ!という社長の強気が通じたのかもしれません。
無事おとがめなしで済みました。
ただ、ポイントとして挙げておきたいことは二つ。
一つは、社長一人とはいえ、個人事業ではなく会社組織にしていたこと。
個人事業では、事業用か個人用かの区分が非常に厳しく見られます
車両2台どころか1台分すら減価償却費すべてを損金として認められないかもしれません。
私用でも使うことがあるでしょ。という言い分です。
更に、会社の名義がしっかり法人になっていたこと。
これが息子さん名義になっていたら全く話になりません。
少なくとも形式上は、会社の営業車となっているわけですから、車は営業にしか使っていないという主張を税務署は覆さなければなりません。
過去にも書きましたが、税務署は、問題を発見したらまず、納税者に修正申告を行うよう勧めます。まるっきり勝ち目がなければ、修正を出すしかありません。
しかし、すこしでも可能性があれば修正に応じないのも一つの手です。
修正に応じなければ、税務署は、職権で更正の処分をします。
これは国家権力の行使なので手続きが煩雑なのです。
ところで、私のお客様でお医者様で法人名義で高級クルーザーを購入された方がいます。
税務調査はまだですが、事業での必要性をどう説明するのか?
お医者さんが患者さんを接待するのか?
あなたならどう説明しますか?
本日もお読み頂きましてありがとうございました。
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