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税金と政治の関係は?

2015.02.16
| 税金・会計

起業家支援に命を懸ける会計士の梅川です。

税金と政治は、切っても切り離せない関係にあります。

今、来年度の税制改正に向けて様々な討議がなされていますが、税金の優遇措置ができるということは必ずその恩恵を受ける人たち、団体、企業などがいます。

逆に優遇措置が廃止されればその恩恵を奪われる団体などがいるわけです。

税金の制度は「お上」が作るものであって、必ず従わなければならないもの、避けることのできない支出と考えているのは一般市民だけです。

来年、消費税の10%への増税を控えています。

その際、欧米では当たり前になっている「軽減税率」を設けるかどうかが議論されています。

消費税は、得の低い人も高い人も同じように消費に対して課税されるので、得の低い人たちを救済するために食料品などの日常品に対して5%などの軽減税率を適用しようという訳です。

ひと言で「食料品」といっても、スーパーなどで売られている食料品だけでも数万点はありますし、外食産業などもあります。

そのうちの、どこからどこまで、具体的にどの「食品」を軽減税率の対象にするのか、加工されている食品は含めるのか、外食は含めるのか。

軽減税率の対象に指定されるかどうかによって、その取扱い業界の売上に大きな影響を与えます。

そこでそれらの業界団体が政府や政治家に対して強力に陳情するわけです。

これはひとつの例にすぎません。

日本一強力な圧力団体といわれる「医師会」が健在なうちは、医師に対する優遇税制は廃止されることはないでしょう。

宗教団体も無視できない圧力団体なので、宗教法人はこの先も「非課税」のままでしょう。

数は多きけれどもお金の無い中小企業団体よりも、圧倒的にお金があって莫大な政治献金ができる経団連の声が強くなるのは仕方のないことです。

だから政治力の無い庶民はいつも損をする、

という話ではありません。

日本は良くも悪くも民主主義」の国です。

「選ばれた人」である国会議員が、選んでくれた人、支持してくれた団体に対して便宜を図るのは当然といえば当然です

自分は支持者のために政治を行っている、という訳です。

日本人は、政治に無関心ですが、税金制度に対しても無関心すぎます。

一般の有権者が「大本営発表」的な消費税増税の説明に対して大した反対もしないのは私には不思議です。

といっても、時の与党の民主党が発案して野党の自民党も賛成したのですから選択の余地がなかったと言えばそれきりですが。

源泉徴収制度と年末調整で税金を全く考えなくなってしまったサラリーマンがもっと税金に関心を持って「反対」の声を上げれば日本の税制も変わると思うのは私の幻想でしょうか

今日も読んでいただきありがとうございました。

◆◆◆梅川公認会計士・税理士事務所◆◆◆

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