自己啓発本はお好きですか？

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2015.03.24
| ビジネス

起業家支援に命を懸ける会計士の梅川です。

私はいわゆる自己啓発本が好きです。

私にとって自己啓発本は、清涼飲料水のようなものです。

自己啓発本を読むと、なんとなく元気になったり前向きになった錯覚を覚えます。

もちろん、本を読んだだけで、性格が変わる訳でもありませんし仕事の能率が上がる訳でもありません。

そのような安直な「正解」が厳しいこの現実世界にあるはずがありません。

しかし賢くなったような「勘違い」は私にある種の快感をもたらします。

そのため、タイトルだけが異なり内容が似たり寄ったりな本を読んでしまいます。

ところで、自己啓発本に必ず出てくる「定番」が「ポジティブシンキング」です。

物事をすべて前向きに積極的に捉えましょう。

１万円盗まれても、100万円盗まれなくて良かった。

100万円盗まれても、命まで取られなくて良かった。

ちょっと宗教的とも言える考え方です。

凡人である私にはとてもそのような境地にはなれません。

しかし負け惜しみかも知れませんが、ある事実があります。

それは、成功している経営者の多くが、どちらかと言えば、悲観論者であるということです。

経営は、一歩先が闇です。

明日何がおこるか分かりません。

「不祥事」でも起きようものなら、名だたる大企業でも倒産してしまいます。

当然、起こりうるリスクに備え、用心深く経営している会社は永く繁栄します。

逆に楽観的な予測に基づいて、安易な「積極経営」を行う経営者は失敗する可能性が高まります。

当たり前ですが、経営はギャンブルではありませんから。

もちろん「ポジティブシンキング」を否定するものではありません。

物事を前向きに考えるのは素晴らしいことですし、精神衛生上もいいことです。

しかし「ポジティブシンキング」が習慣としてできないからと言って「悲観」することはありません。

経営者にとって、「悲観主義」のほうがよほどリスク回避になります。